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離婚とお金VOL36 財産分与が支払われない!借金取立てにも利用される「支払督促」について知っておこう

平成28年度の厚生労働省の調査によれば、相手方(つまり元配偶者であり子の親)から、あらかじめ決められた通りに養育費を継続してもらっている母親(あるいは父親)は、全体の2割にも満たないという調査結果があります。

では、相手方からきちんと養育費を支払ってもらうにはどのようにすればよいのでしょうか?

いくつかある養育費請求の仕方

相手方に対して養育費を請求するといっても、いくつかのパターンがあります。

相手方に書面を送るなどして請求する

これがスタートになると思います。

法律上、いきなり裁判手続を行っても違法とはなりません。

しかし、何の予告もなくいきなり裁判手続を起こされると、相手方が逆上してトラブルの要因になり、場合によっては裁判手続に素直に応じてくれない可能性もあります。

相手方の性格に応じて、まずは書面などを送るなどして、様子を伺ってみるのもよいでしょう。

なお、この手続はあらかじめ(裁判上、裁判外を問わず)養育費の支払方法について合意がある場合、養育費の支払方法について何ら具体的な合意がなされていない場合、両方のケースで使うことができます。

養育費請求調停の申立

上記の書面などでの請求でうまくいかなかった場合には、離婚と同様、家庭裁判所に養育費請求の申立を行い、裁判所による解決を試みることによります。

調停による話し合いが成立しなかった場合は、自動的に審判に移行し、裁判官が支払われるべき養育費について決定します。

なお、この方法は主に、離婚時などに養育費について具体的な合意がなされていない場合に用いられますが、既に合意が出来ている養育費の金額を、その後の事情で増額(あるいは減額)したいときにも使用することができます。

履行勧告、履行命令

履行勧告とは、養育費請求調停の申立で裁判所が決めた内容に相手方が従わない場合は、裁判所に申し出ることにより、裁判所が相手方に対して養育費の支払いを行うように請求する手続きのことを指します。

書面での請求との違いは、本人(あるいは弁護士などの専門家)が行うのではなく、裁判所が請求するわけですから、一定のプレッシャーになります。

履行命令とは、履行勧告同様、裁判所の内容に相手方が応じない場合は、罰金を科すことにより間接的に相手方の支払いを促す手続きのことを指します。

最後の手段「強制執行」

上記いずれのケースを使用しても(あるいは上記のケースを使っても無駄であることが予想できる場合)、養育費が支払いを行わなかった場合は、裁判所に対し、相手方の財産(預貯金や給与、車)などを強制的に差押え、その差押えた財産を養育費の支払いに充てるようにするように申し立てます。

用いる場合には、養育費について公正証書あるいは裁判手続による合意が書面でなされていることが必須となります。

養育費請求調停の申立での裏技:支払督促

相手方が当事者同士の話し合いで支払いに応じてくればいいのですが、最終的に上記4の手段を用いる場合には、あらかじめ公正証書か裁判手続を経ていなければならないことが分かりました。

では、合意はしているもののその内容が公正証書で作成していない単なる私文書の場合にはどうなるのでしょうか?調停を申し立てなければいけないのでしょうか?

離婚調停を経験された方はお分かりのことと思いますが、調停は月に1度のペースでしか行われず、解決までに数ヵ月要します。

実は裏技があります。

よく銀行や消費者金融などが借金やローンの回収に用いる「支払督促」という方法を用いれば、調停のように煩わしい手続を行わずに、養育費の回収をできることが可能になります。

※他にも簡易な手続きとして、(支払われていない)金額が60万円以下の場合に使用できる少額訴訟という手続きもあります。

支払督促

支払督促のメリットは、なんといってもその迅速さになります。

調停や裁判のように期日(話し合いの場)が開かれず、裁判所と書類のやり取りをするだけで、強制執行にも使える裁判所が作成した強制執行に使える文章を作成することができます。

裁判所に何回も足を運ぶ必要もなく、1~2ヵ月で支払督促の手続は完了します。

支払督促の流れ

簡単に、支払督促の流れについて見ていきましょう。

支払督促の申立

調停などと同様、まずは裁判所(正確には簡易裁判所書記官)に書類を提出します。

必ずしも裁判所に行かなければいけないという決まりはありませんが、ちょっとした修正などにその場で済ませることも可能なので、できれば裁判所に行くのがベストです。

ただし、提出先の裁判所は、相手方(つまり本来養育費を元配偶者に支払うべき方)が住んでいる住所を管轄する裁判所になりますが、相手方が遠方に引っ越している場合は郵送でも構いません。

仮執行宣言の申立

支払督促の申立の手続きが終了すると、当事者双方に支払督促発布の通知が郵送されます。

相手方が裁判所からの種類を受領後2週間以内に異議を申し立てなければ(つまりは文句を言わなければ)、仮執行宣言の申立という手続きを行います。

この手続きを行うことにより、強制執行にも使用できる文章が完成します。

なお、この手続は支払督促発布の通知が発令されてから30日以内に行わなければなりません。

※具体的な手続きついては、裁判所にもよりますが、裁判所から送られてくる書類に同封されていることが多いようです。

仮執行宣言の申立の手続き終了後

仮執行宣言の申立の手続き終了後、相手方から書類を受け取ってから2週間以内に異議がでなければ、手続きは終了します。

相手方からの支払いがなければ強制執行の手続にうつりましょう。

まとめ

養育費の請求方法については、いくつかの方法があります。

公正証書や裁判手続きを経ていない場合、支払督促という方法を使用すれば、迅速に解決あるいは強制執行に移行することが出来ます。

しかし、支払督促といってもれっきとした裁判の手続きですし、いくつかある請求方法のうち、どれを選択すべきかという問題もあります。

なるべく専門家にお任せした方が結果として、スムーズに解決すると思われます。

サンプル

必ずしもこのように記載しなければいけないという訳ではありません。

①詳しい内訳は、裁判所にお問い合わせ下さい
②養育費の支払いを求める相手方の所在地を管轄する裁判所になります。

裁判所のホームページなどでご確認下さい。

③払われていない未払分かつ既に支払期が到来している金額の合計金額
④上記③により異なります。

いくらの印紙が必要になるかは裁判所などにお問い合わせ下さい。

④の金額が申立手数料の記の金額になります。

⑤裁判所により異なります。

①裁判所に書類を提出する時期までの未払金額の合計金額を書きます
②申立書の申立手続費用①を書きます
③予め合意した合意書(離婚協議書など)を参考に記入します
④A~Cについては、例文を参考に、ご自身の現状にあわせてご記入下さい

その他の必要な書類は、裁判所によりやや異なります。

東京簡易裁判所の場合ですと、
・申立書に「当事者目録」と「請求の趣旨および原因」をホチキス止めしたもの
・当事者目録+請求の趣旨および原因・・・各3枚(押印やページ数が印字されていないもの)
・120円の切手をはった角2号の封筒1通、1,110円の切手をはった角2号の封2通、普通ハガキ1枚

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