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離婚とお金について弁護士が解説!【財産分与・養育費・慰謝料】

弁護士_田畑麗菜(アリス法律事務所)
弁護士 田畑 麗菜(アリス法律事務所)

もしも困っていることがありましたら、こんな小さなことで相談していいのかな、なんて思わずにまずはお気軽に話をしましょう。

相談後、少しでも気持ちが軽くなったと言ってもらえるように、ひとりひとりに寄り添い、親身になってサポートさせていただきます。

今が辛いと感じている方が、新たな一歩を踏み出すお手伝いが出来たらと思っております。

アリス法律事務所へのご相談はこちら ⇨ https://alice-law.jp/

今回インタビューを受けてくれた田畑麗菜 先生は、さいたま市浦和区にあるアリス法律事務所に所属していらっしゃいます。アリス法律事務所は、2019年4月に設立された事務所で、田畑先生と小河原先生が在籍されています。アリス法律事務所では、離婚問題はもちろんのこと、交通事故、相続、債務整理、刑事事件などさまざまな法律相談を受けています。
事務所の雰囲気は、事務所名の通り、「不思議の国のアリス」をモチーフとした内装となっており、相談ブースもとてもかわいらしい雰囲気です。弁護士というと、固いイメージをお持ちの方がいらっしゃるかもしれませんが、今回田畑先生にインタビューをさせていただいたところ、良い意味で弁護士らしさがなく、とても気安く、何でも相談できるような印象の先生でした。離婚でお悩みの方は、ぜひご相談してみてください。

離婚を意識するとき、気になる話題がずばりお金の問題です。生きていくうえで欠かせないお金。食べるにしても、住むにしても、お金の問題は必ずついて回ってくる問題です。
更に、お子さんがいらっしゃる場合には、自分のことだけではなく、これからの将来に向けてのお金の確保をしなければなりません。

今回は、離婚にまつわるお金の話について、弁護士である田畑麗菜先生にお聞きしました。田畑先生は、さいたま市浦和区にあるアリス法律事務所で離婚問題をはじめ、日々さまざまな法律相談を受けていらっしゃいます。

田畑先生にお聞きした質問テーマは、

これら3つになります。早速確認していきましょう。

 

財産分与についてのご質問

離婚でよく聞く「財産分与」。でも、財産分与って具体的にどのような財産を指し、どのように分けられるのでしょうか。田畑先生におうかがいしました!

Q1.夫婦の共有財産って具体的にどのような財産なの?

インタビューアー:

今回は、インタビューに快く応じていただき本当にありがとうございました!早速質問させていただきたいと思います。離婚の問題で、よく財産分与という言葉を耳にします。財産分与の対象となるものは、夫婦の共有財産と聞いたことがあるのですが、具体的にどんな財産のことを指すのでしょう?

弁護士:田畑麗菜

夫婦の共有財産というのは、婚姻期間中に夫婦が協力しあって築いた財産のことをいいます。共有財産にあたるのは、預貯金、家や土地といった不動産、車や家具、電化製品、株式などの有価証券、金やプラチナといった貴金属や宝石類、退職金、生命保険や学資保険なんかも対象になります。

インタビューアー:

財産というと預貯金といったお金のイメージばかりだったのですが、かなり幅広いのですね。ちなみに、最近老後資金として、財形貯蓄とか個人年金といったサービスが話題になっています。こちらも共有財産の対象となるのでしょうか?

弁護士:田畑麗菜

財形貯蓄や個人年金も共有財産の対象となります。このような財産の場合、契解約して得た解約返戻金が共有財産になります。生命保険や学資保険も同じように解約返戻金が共有財産の算定基準になります。

インタビューアー:

勉強になります。預貯金とか、生命保険などの保険とかすべてに言えることなのですが、夫名義とか妻名義であっても、共有財産にカウントしてもいいのですか?

弁護士:田畑麗菜

夫名義や妻名義、子ども名義でも共有財産としてカウントされます。例えば、夫名義の預金口座は生活費のためで、妻名義の預金口座は貯蓄用と用途を分けていても、婚姻生活中で築いた財産なら共有財産とみなされます。

インタビューアー:

婚姻期間中に築いた財産は、全部共有財産と思って問題なさそうですね!

弁護士:田畑麗菜

基本的には、そうなのですが、婚姻期間中であっても、財産分与の対象にならないものもあります。対象にならないものとして、相続財産や個人的なプレゼント、親や親せきからの生前贈与などがあたります。
相続財産や生前贈与で得た財産は、夫婦で築いた財産ではないので財産分与の対象外です。
このような財産のことを、特有財産と言います。

インタビューアー:

夫婦で築いた財産ではないということは、婚約指輪や結婚前の貯金なんかも特有財産にあたるのでしょうか?

弁護士:田畑麗菜

そうです。婚姻前のプレゼントや貯金なども基本的には特有財産とカウントされるので、財産分与の対象にはなりません。

インタビューアー:

夫婦で築いた財産ではないということは、婚約指輪や結婚前の貯金なんかも特有財産にあたるのでしょうか?

弁護士:田畑麗菜

そうです。婚姻前のプレゼントや貯金なども基本的には特有財産とカウントされるので、財産分与の対象にはなりません。

Point

  • 共有財産は預貯金・不動産・有価証券・動産・保険や個人年金などの解約返戻金と多岐にわたる
  • 相続財産や生前贈与、婚姻前の貯金などは夫婦で築いた財産じゃないので財産分与の対象外

Q2.財産と言うとプラスの財産のイメージが強いのですが、マイナスの財産も財産分与の対象になりますか?

インタビューアー:

結婚生活中に築いた財産というと、プラスになる財産ばかりをイメージしてしまうのですが、借金も対象になるのでしょうか?例えば住宅ローンとか自動車ローンとか、色々ローンを組むのって結構あるのかなと思うのですが…。

弁護士:田畑麗菜

共有財産はプラスだけでなくマイナスの財産も含まれるケースもあります。ざっくりとしたイメージとして、
プラスの財産-マイナスの財産=残った財産
残った財産分を夫婦で分け合うというイメージになるかと思います。

インタビューアー:

マイナスの財産が大きい場合にはどうなのでしょうか。住宅ローンや自動車ローンの返済を負担するのならまだわかるのですが、相手がギャンブルとか自分勝手にした借金まで負担しなくちゃいけないのでしょうか…?

弁護士:田畑麗菜

マイナスの財産が大きい場合、おっしゃっていただいた住宅ローンや自動車ローンなど、生活を送るための負債については、負担するケースもあります。
というのも婚姻生活を送るために必要な負債は、夫婦の共同の負債として考えられるためです。
ただし、ギャンブルとか散財といった自分都合による負債は、夫婦の共同の負債として考慮されないので、負担する必要はありません。

Point

  • 財産分与はプラスの財産-マイナスの財産=残った財産を夫婦で分けるイメージ
  • ギャンブルや遊興費で消費した分は夫婦の共同の負債には含まれない

Q3.財産分与ってどんな風に分けられるのですか?

インタビューアー:

財産分与をするとき、どんな基準で分けられるのでしょうか?給料に応じてとかだと、専業主婦(夫)の方や、家事育児をするためにパートで働いている方にとって、不公平に思えるのですが、実際どうでしょうか。

弁護士:田畑麗菜

財産分与は夫婦の共有財産の寄与分によって分けられます。寄与分というのは、その財産を築くのにどれだけ貢献したかということです。寄与分は、給料だけではなく、家事や育児などの比率によって決められるので、基本的に共有財産は半分ずつで分けられると考えて良いと思います。
とはいっても共有財産は、不動産や動産も含まれるので、完全に半分ずつに分けることが難しいケースもあると思います。そのような場合、夫婦が話し合って、お互い納得していれば、半分ずつでなくても問題ないです。

インタビューアー:

財産分与の基本は、収入によらず半分ずつと聞いて安心しました。でもよく耳にするお話なのですが、「俺(私)が稼いだ金だから」といって、相手が財産分与に応じてくれないケースもあると聞きます。このような場合、どうすればいいのでしょうか。

弁護士:田畑麗菜

離婚の相談でよくあるお話ですね。先ほどもお伝えしましたが、財産分与の寄与分は収入だけでは判断されません。例えば、夫の収入によって生活していたとしても、妻が家事や育児など家に関する事を代わりに担っているおかげで、夫はその収入に見合う働き方ができているわけです。
したがって、このようなケースの場合には、財産形成における寄与分は収入だけで判断されないよと理解してもらう必要があります。
話し合いによって相手が理解してくれればよいですが、なかなか理解してもらえないこともあります。
そのため、財産分与の話し合いを拒否されたり、お互いの主張が平行線だったりするときは、頑張って自力で戦おうとせず、弁護士に相談した方が良いかなと思います。

Point

  • 財産分与は共有財産に寄与した割合によって分けられる
  • 財産分与の寄与した割合は収入だけでは判断されない
  • 財産分与は、基本半分ずつで分けられる

Q4.財産分与を弁護士に相談するときに必ず準備しておくべきことってありますか?

インタビューアー:

財産分与で折り合いがつかないとき、弁護士に一度相談してみたいなという方は多くいらっしゃると思います。具体的に準備しておいた方が良いものなどありますか?

弁護士:田畑麗菜

財産分与で弁護士に相談したい場合、共有財産の対象となる財産資料をあらかじめ用意していただけると、スムーズにお話を進められると思います。例えば、預貯金であれば、通帳などの口座情報や、預金額、株式であれば 株式に関する証明書、生命保険など保険関連であれば、保険証券が財産資料となります。
また、別居を検討中の方は、別居してしまうと、財産資料を確保するのが難しくなるケースもありますので同居中に財産資料の確保をしておいた方は良いでしょう。

Point

  • 財産分与のトラブルを弁護士に相談するときは財産資料を準備しておこう
  • 別居を検討中の方は同居中に財産資料を確保するべき

養育費についてのご質問

離婚する夫婦に子どもがいる場合、養育費の取り決めは絶対にしておくべきことのひとつです。しかし、実際日本で養育費の支払い率はわずか3割に満たないのが現状です。
離婚後、子どもを育てるために大切になる養育費について田畑先生にお聞きしました!

Q1.養育費って子どもがいれば必ずもらえるのですか?

インタビューアー:

すごく基本的な問題かもしれないですが、養育費って子どもがいれば必ずもらえるものなのでしょうか?

弁護士:田畑麗菜

養育費はよっぽどの特別な事情が無い限り、支払う必要があります。特別な事情とは、相手方がまったくの無収入のような状態などが考えられます。

インタビューアー:

そうなのですね。「一緒に住んでいないから養育費は出さない」とか「面会頻度が少ないから養育費は渡さない」という理由で養育費をもらってない方もいると聞くこともあります。これは、法律上問題あるのですか?

弁護士:田畑麗菜

養育費の支払いは親としての義務です。親には扶養義務といって、自分の力で稼ぐことのできない経済力のない子どもに対し、仕送りや現物支給などで経済的援助をおこなう義務があります。離婚して非親権者となったとしても、子どもの親には変わりありません。そのため、養育費というかたちで扶養義務を果たす必要があります。
したがって一緒に住んでいないとか、面会頻度が少ないといった理由はこの扶養義務とは全然別問題なので、養育費を支払わない理由にはなりません。

インタビューアー:

感情的に、「親なら支払って養育費を支払って当然でしょ!」と思っていたのですが、法律的な観点から「養育費を支払う義務」について知れてよかったです。
離婚前に養育費の支払いについて取り決めを行いたいと思った場合、具体的にいくらで取り決めればいいのでしょうか?平均額とか相場みたいなのはありますか?

弁護士:田畑麗菜

実は、養育費って夫婦間で話し合って合意した金額ならいくらでもいいんです。といっても、収入に見合わない養育費で取り決めてしまうと、後になって未払いのリスクは高くなってしまいますよね。そのため、養育費算定表というものが裁判所から公表されています。夫婦の年収や子どもの人数、年齢層などによって細かく決めてあるので、参考にしてみても良いでしょう。

Point

  • 養育費の支払いは親の義務で離婚しても消えない
  • 養育費は夫婦間の取り決めで自由に設定できるけど、養育費算定表を確認した方が良い

Q2離婚協議書で養育費を取り決めすれば、強制的に取り立てできるんですか?離婚協議書を取り決める意味って何ですか

インタビューアー:

養育費は、とても大切なお金なのに、実際の支払い率はかなり低いと聞いています。そのため、取り決めの際に、何か対策を打ちたいなと思う方が多くいらっしゃると思います。離婚協議書で養育費の取り決めをすれば、強制的な取り立てはできるのでしょうか?

弁護士:田畑麗菜

残念なことに、夫婦で取り決めた離婚協議書では、法的な強制取り立てをおこなうことはできません。強制的な取り立てするには、裁判所や公証役場といった公的機関で作成した債務名義となる特定の文書が必要となります。

インタビューアー:

そうすると、離婚協議書を作成する意味が無いように思えてきてしまうんですが、意味はあるのでしょうか…?

弁護士:田畑麗菜

もちろんあります。養育費が未払いとなった場合、離婚協議書でちゃんと約束を取り決めたよということを立証する証拠になります。養育費の請求するときに、取り決めた時期が書面やメール、LINEなど、何らかの形で残ってないと、損してしまう可能性があるんです。

インタビューアー:

どういうことでしょうか…?取り決めた証拠が無いと、どうして損してしまうのでしょうか?

弁護士:田畑麗菜

養育費の取り決めをしていなかったり、口約束だけで何も証拠が無かったりすると、離婚してから養育費を請求するまでのあいだに生じる養育費を取り立てることが難しくなります。一方で、離婚協議書を作成しておけば、養育費を取り決めたよという立証ができるため、養育費を請求できない期間が発生しません。加えて、相手が「そんな約束してないよー」と主張してきたとしても、その主張に対し反論することができます。

インタビューアー:

確かに、電話やその場での口約束は証明するのが難しそうです。養育費の取り決めをするなら、後々のことを考えて、書面など証拠が残る形で取り交わした方がよさそうですね。

Point

  • 離婚協議書では強制執行することはできない
  • 離婚協議書を作成しておけば養育費を取り決めたことの証拠になる

Q3養育費を取り決める場合は、公正証書にした方が良いって聞きました。なぜですか?調停で離婚したら、公正証書は作成しなくて良いのですか?

インタビューアー:

離婚協議書は債務名義となる文書では無いので滞納したとしても、強制的に取り立てができないと伺いました。具体的に、債務名義となる文書とはどのような文書を指すのでしょうか。

弁護士:田畑麗菜

裁判所や公証役場で作成する債務名義となる特定の文書とは、公正証書や裁判所での手続き、例えば調停調書や判決書などを指します。よく養育費など離婚の取り決めをする場合、公正証書にした方が良いということを耳にすると思います。ですが、離婚協議書を公正証書で作成したとしても、「強制執行認諾文言」が付いていないと債務名義となる文書とはいえませんので注意が必要です。

■債務名義となる書類一覧
判決書
和解調書
調停調書
審判書
一定の要件を満たした公正証書など

インタビューアー:

裁判所で調停や審判、裁判などをしないときは、強制執行認諾文言付きの公正証書を作成した方がよさそうですね。強制執行というと、なんとなくお金を取り立てるイメージなのですが、具体的にどのような手続きのことを指すのでしょうか。

弁護士:田畑麗菜

強制執行を簡単に説明すると、債務者の財産の差し押さえをする手続きのことを指します。裁判所に強制執行の申し立てを行い、受理された場合に行うことができます。財産の差し押さえは、債務者の銀行口座の預金を差し押さえたり、給料の差し押さえをしたりするなどの方法があります。銀行口座からの差し押さえは、預金額がなかったりすると、差し押さえられないので、給料からの方が財産を差し押さえられる確率が高いです。

インタビューアー:

強制執行を行った場合、どれくらいの期間で差し押さえられた財産が手元に来るのでしょうか?

弁護士:田畑麗菜

給料差し押さえの場合、給料日や会社からの返答の早さによって前後してしまいますが、大体1~2か月程度で差し押さえ分の手元に来ると思います。

インタビューアー:

もっと時間がかかると思いましたが、案外早く手元に来るんですね。強制執行の手続きは、弁護士の力を借りなくてもできますか?

弁護士:田畑麗菜

強制執行の手続き自体は、弁護士でなくても行えます。ただ、手続きを行うにあたっての書面作成に不備があると、その分強制執行の時期が遅れてしまいます。
加えて、差し押さえる財産の情報が無い場合、まず財産調査をしなければなりません。財産開示請求や第三者照会といった手続きが必要となるケースもあるので、弁護士に依頼した方がスピーディに手続きを行えます。

Point

  • 強制執行を行うには調停調書や判決書などの債務名義となる特定の文書が必要
  • 公正証書で強制執行を行うには、要件を満たしている必要がある
  • 強制執行を行う前に、財産調査が必要なケースもある

Q3.養育費で不安なことがたくさんあります。こんなときどうすればいいですか?

インタビューアー:

養育費について、相手が自己破産した場合、未払い分は、通常の借金と一緒で支払いを免除されてしまうのでしょうか?

弁護士:田畑麗菜

自己破産によって、養育費の支払いが免除されることはありません。自己破産では、免責となる債務が決められています。養育費や婚姻費用は自己破産の免責の対象外です。そのため、もしも相手が「自己破産したから養育費を支払わない」といっても、法的にその主張は認められません。ただし、財産分与については免責されます。また、慰謝料の支払いついても、免責されてしまう可能性があるので注意が必要です。

インタビューアー:

同じ離婚のお金であっても、免責されるものとされないものがあるんですね。難しいです。次の質問です。養育費の滞納があり、強制執行で給料差し押さえをすると、相手の会社に養育費の滞納が知られてしまうと思います。このようなときに、相手から「会社にいづらくなったので慰謝料を請求する」なんて言われてしまった場合、支払わなければいけないのでしょうか?

弁護士:田畑麗菜

確かに、強制執行によって相手方の養育費の滞納が会社に知られ、居づらくなってしまうことはあると思います。ただ、そもそも養育費の支払い義務です。養育費の支払い義務を怠った結果、強制執行されているわけですから、このような理由で慰謝料を請求したとしても、その請求が通ることは無いでしょう。

インタビューアー:

ありがとうございます。ここまでお話をお伺いしてきて、養育費の滞納が起きると、状況によってかなり複雑な手続きを踏まなければならないなと感じました。そのため、養育費の滞納を回避することが大切だなと思うのですが、事前にリスクを下げられることってあるのでしょうか?

弁護士:田畑麗菜

裁判所の手続きをしないで、離婚する場合には債務名義のある公正証書を作成することだと思います。いざというときに強制執行という手段があるということは、相手方にとっても滞納すると強制執行されてしまうと感じ、抑止力になると考えられます。離婚前に養育費についての折り合いがつかなかったり、相手が公正証書の作成を拒否したりする場合には、一度弁護士に相談してみるのも良いと思います。

Point

  • 相手が自己破産しても養育費の支払い義務はなくならない
  • 強制執行を理由に慰謝料を請求されたとしても応じなくて良い
  • 協議離婚するなら債務名義ありの公正証書を作成した方が良い

慰謝料についてのご質問

離婚というと、ドラマや漫画の影響もあり慰謝料のイメージが強いです。しかし、実際の離婚では必ずしも慰謝料が発生するわけではありません。離婚の慰謝料について田畑先生聞いてみました。

Q1 慰謝料って離婚したら絶対もらえるものなのですか?

インタビューアー:

基本的なところですけど、慰謝料って離婚したら必ずもらえるのでしょうか?

弁護士:田畑麗菜

離婚したからといって慰謝料が発生するわけではありません。慰謝料を請求できる条件として、相手が婚姻関係を破綻させるような行為があったことが必要となります。また、その行為によって精神的苦痛を受けたことも必要です。

インタビューアー:

そうなのですね。婚姻関係の破綻というのは、具体的にどのような行動を指すのでしょうか。

弁護士:田畑麗菜

相談で多いのは、不貞行為やDV、またモラハラなどがあります。特に、「配偶者からモラハラを受けている」という相談はかなり多いです。

インタビューアー:

ありがとうございます。ちなみに相手が悪くなくても慰謝料をもらえることって有るのでしょうか?

弁護士:田畑麗菜

夫婦双方に原因が無くても、お金を支払って離婚することはあります。ただ、精神的苦痛の対価としてもらっているわけではないので、慰謝料とは言わず、解決金とか和解金といった呼び方をします。解決金が発生するシチュエーションとして、早く離婚したい方が離婚時期を早めるために支払うといったことが考えられると思います。

Point

  • 慰謝料は相手に「婚姻関係が破綻した」原因が無いと請求できない
  • 慰謝料は精神的苦痛を受けた対価として請求できる
  • 夫婦双方に離婚原因が無い場合支払われるお金は解決金や和解金と呼ばれる

Q2 慰謝料をもらうためには、どのような証拠があると有利に進めますか?

■不貞行為の場合

インタビューアー:

相手から慰謝料をもらいたい場合、不貞行為だとどのような証拠があると有利に進められるでしょうか?

弁護士:田畑麗菜

不貞行為中やラブホテルに出入りしている写真や動画、性行為があったと推定されるSNSやメールのやりとりなどが考えられます。また、不貞行為相手が1人暮らしの場合、その家に宿泊したという写真なども証拠になります。最近では、LINEのやり取りを確保して下さる方も多いですね。

インタビューアー:

どこからか不貞行為なのかは、ひとそれぞれ違うように思えるのですが、写真や動画は、キスやハグ、2ショットで写っているような写真でも対象になるのでしょうか?

弁護士:田畑麗菜

不貞行為は、肉体関係があることが前提となっています。そのため、今例にあげられたような写真は、不貞行為の証拠にはなりません。

インタビューアー:

心情的には、不貞行為の証拠にカウントしたい気もしますが、証拠にならないんですね。肉体関係があるような証拠を掴めない場合、慰謝料をもらうのは難しいのでしょうか?

弁護士:田畑麗菜

慰謝料を得るためには、不貞行為があったということを請求する側が立証する必要があります。そのため証拠の確保はとても重要になります。不貞行為の証拠がないけれど、相手の不貞行為を確信しているようなときは、相手に不貞行為の自白をしてもらうのもひとつの手段ではあります。

インタビューアー:

自白も証拠になるのですか?

弁護士:田畑麗菜

はい。配偶者やその不貞行為相手からの自白は有力な証拠になりえます。ただし、自白した証拠が無いと「言った」「言わない」で水掛け論になってしまう可能性が高いので、きちんと証拠化しておくことをおすすめします。

インタビューアー:

自白の証拠化とは具体的にどのようなことを行えばいいのでしょうか?

弁護士:田畑麗菜

例えば、不貞行為をしたことを念書や誓約書、謝罪文で残したり、会話を録音したりといった方法が考えられます。

インタビューアー:

きちんと書面に残しておくことや録音することが大切になってくるんですね。書面に残す場合、何か気を付けることはありませんか?

弁護士:田畑麗菜

自白したことを書面に残す場合は、日付・署名・捺印は忘れないようにしてください。なお、署名や捺印は代筆では意味が無いので、不貞行為した配偶者に直筆で書いてもらってください。

インタビューアー:

ありがとうございます。ちなみに、念書や誓約書などがあっても、後になって配偶者が「不貞行為をしていない」と主張を変えてくることはあるのでしょうか?

弁護士:田畑麗菜

そうですね。相手方が「脅迫されてサインした」、「無理やり書かされた」といって、念書などの効力を無効だと主張してくるケースは、ままあります。このようなトラブルを回避する手立てとして、書面をすべて相手方に直筆で書かせるといったものがあります。

インタビューアー:

書面をすべて直筆で残すのは大変そうですが、言い逃れしそうな場合には有効な手段ですね。ありがとうございました。

■DVの場合

インタビューアー:

では、DVを受けて慰謝料をもらいたい場合、どのような証拠があると良いのでしょうか?

弁護士:田畑麗菜

DVを証明する証拠として、けがの状況がわかる写真と病院の診断書、警察の相談記録や実際殴られているなどの暴力を振っている動画や音声データが考えられます。

インタビューアー:

音声データも証拠になるのですね。

弁護士:田畑麗菜

はい。ただ、暴力の動画や音声データなどについては、相手に気づかれると、更に暴力を振られてしまったり、最悪の場合、命の危険もでてきたりするケースもあるので慎重に行うようにしてほしいですね。

■モラハラの場合

インタビューアー:

モラハラで離婚を考えている方は少なくないと思うのですが、具体的にどのようなものであれば証拠として認められるのでしょうか。

弁護士:田畑麗菜

確かに離婚の相談をする方から「モラハラを受けている」というお話を聞く機会は多いです。モラハラの証拠になりえるものとして、モラハラについて記載されている日記や、暴言を吐いている音声データ、SNSやメール上でのやりとりなどが考えられます。また、モラハラによってうつ病などの精神疾患を患った場合は、その診断書も証拠になることがあります。ただ、モラハラの立証で慰謝料を得るのはとても大変です。

インタビューアー:

確かに、モラハラは目に見えない暴力なので、証明が難しい気がします。

弁護士:田畑麗菜

離婚の慰謝料を得るためには、客観的な証拠で「精神的苦痛を受けた」ということを証明していく必要があります。例えば、モラハラによって精神疾患を患った場合でも、それが本当にモラハラ行為によってかかったものなのかの証明するのは難しいですし、証拠になるものとして日記を例に挙げましたが、日記は主観的に書かれているものなので、客観的にみてモラハラの証拠となりえるのか判断しにくい部分もあります。

Point

  • 不貞行為は写真や動画以外でもLINEのやり取りや自白も証拠になりえる
  • DVで慰謝料を請求したい場合、証拠の確保も大切だが身の安全を考慮すべき
  • モラハラの証明するのはとても難しい

Q3.慰謝料って大体どれくらいもらえるのですか?相場はありますか?

インタビューアー:

離婚の慰謝料というと、とても高額なイメージがあります。離婚を考えている方にとってかなり気になる話題だと思うのですが、実際のところ、不貞行為やDV、モラハラなど、それぞれに相場はあるのでしょうか?

弁護士:田畑麗菜

離婚における慰謝料の相場は、100万円から300万円くらいだと想定しておいた方が良いと思います。慰謝料は確保した証拠の有効性や行為の悪質性の高さ、婚姻期間の長さなども考慮されますが、相手の経済能力も大変重要なポイントになります。有名人の不貞行為などのニュースで1000万円とか2000万円といった高額な慰謝料になったと耳にする機会があるかと思います。しかし、実際、高額な慰謝料を得られるケースは、相手がよっぽどのお金持ちであるといった特別な場合に限られます。

インタビューアー:

同じ不貞行為やDV、モラハラ理由だからといって、必ずしも高額な慰謝料が得られるわけではないんですね。

弁護士:田畑麗菜

高額な慰謝料を請求すること自体は可能ですが、請求したからといって、そのまま要求が通るわけじゃないです。請求した金額が通ったとして、相手に経済能力が無ければ、どうしようもない部分があります。

インタビューアー:

裁判の判決で慰謝料が確定したとしても、相手に「支払えない」と言われた場合には回収は難しいのでしょうか。

弁護士:田畑麗菜

場合によりけりだと思います。相手が「支払えない」と言ったとしても、口だけで、実際は財産を隠し持っているケースには回収できることもあります。ただ、本当に財産が無かった場合には、相手が財産を取得したときに強制執行して差し押さえるといった方法になると思います。

Point

  • 慰謝料は基本的に100万円~300万円くらいだと考えた方がいい
  • 慰謝料は証拠や悪質性や期間も大切だが、相手の経済能力も重要

Q4. 離婚の同意は取れているのですが、慰謝料についての合意が取れません。

インタビューアー:

離婚の合意は取れているけれど、慰謝料の金額について折り合いがつかない場合、どのように対処すればいいのでしょうか?

弁護士:田畑麗菜

まずは管轄の裁判所に離婚調停の手続きを行い、調停委員を交え、話し合うことになります。離婚調停とは、簡単に言うと、当事者の間に調停委員という仲介役がはいって話し合い、お互いの妥協点を見つけ、解決を目指す方法です。調停の場で話し合ってもまとまらない場合には、調停が不成立となり、離婚裁判の手続きを行うことになるでしょう。

インタビューアー:

ありがとうございます。白黒早くつけたいと思うと、個人的には「裁判」のイメージが強いのですが、調停は必ずしなければいけないのでしょうか?

弁護士:田畑麗菜

離婚の場合、原則として裁判の前に調停を行う必要があります。このことを調停前置主義といいます。

インタビューアー:

離婚裁判は調停を行うことが前提なのですね。早く決着をつけるなら裁判と思っていましたが、裁判に至るまでに時間がかかってしまいそうです。田畑先生は、離婚の相談をたくさん受けていらっしゃると思います。調停に進むケースは多いと感じられますか?

弁護士:田畑麗菜

依頼者の方で、離婚調停に進むケースは多いと感じます。相手から慰謝料をもらいたいというご依頼があった場合、任意での交渉、調停、離婚裁判などの方法がありますが、実感として、調停が一番多く、その次に任意での交渉、裁判といった感じです。

インタビューアー:

離婚調停をするケースは多いのですね。話は少し変わりますが、慰謝料は、離婚後でも請求することってできるのでしょうか?慰謝料以外の離婚条件に折り合いがついているのなら、早く離婚を成立させて、後で請求したいと思う方もいるのかなと思うのですが…。また、話し合いがまとまらないときはどうすればいいんでしょう?

弁護士:田畑麗菜

離婚後でも慰謝料を請求することはできます。当事者間の話し合いでまとまらない場合には、家庭裁判所で慰謝料請求調停を行うこともできますが、離婚前と違って調停は義務ではありません。したがって、折り合いがつかない時には調停をしないで地方裁判所、簡易裁判所に訴訟を提起し、裁判をすることも可能です。

インタビューアー:

なるほど…。難しいですね。そうすると、不貞行為相手に慰謝料を請求したい場合は地方裁判所や簡易裁判所に慰謝料請求を申し立てるような感じになるのでしょうか?

弁護士:田畑麗菜

はい。不貞行為相手に慰謝料を請求したい場合も同様に、地方裁判所や簡易裁判所に訴訟を提起することになります。

インタビューアー:

地方裁判所で裁判するのと、簡易裁判所で裁判するのには、何か違いがあるのでしょうか。

弁護士:田畑麗菜

地方裁判所と簡易裁判所の大きな違いは、請求金額です。簡易裁判所は、慰謝料などの請求金額が140万円以下である場合に利用することができます。140万円を超える慰謝料請求をしたい場合には、地方裁判所に訴訟の提起をすることになります。

インタビューアー:

ありがとうございます。離婚前、離婚後、請求金額によって訴訟の申立てをする裁判所の管轄が変わる可能性があるのですね。

Point

  • 慰謝料は離婚前、離婚後で管轄の裁判所が異なる可能性がある
  • 離婚調停は慰謝料の取り決めをすることができる
  • 不貞行為相手や元配偶者に慰謝料を請求する場合の金額によって訴訟の申立先が違う

Q5.離婚の慰謝料について弁護士に相談する場合、事前に用意しておくべきことはありますか?

インタビューアー:

最後の質問です。離婚の慰謝料について弁護士に相談したいと考えた場合、事前に用意しておくとスムーズというものはありますか?

弁護士:田畑麗菜

やはり不貞行為やDVなどの証拠はとても重要ですね。有力な証拠があると、弁護士側も「ある程度強気に交渉しても大丈夫」とか「これくらいの慰謝料は得られるかな」といったような予測が立てられます。もちろん、ご依頼者の方の意向を取り入れつつとはなりますが、証拠の有無によって、対応できることやアドバイスできることが違ってきます。

インタビューアー:

ありがとうございました!

Point

  • 離婚の慰謝料を弁護士に相談する場合には証拠の有無を伝えよう
  • 証拠がある場合には、相談時に持参しよう
離婚は大半の人には初めてのことで、心配で相談することすらどうしたら良いのかわからない方もいらっしゃると思います。
また離婚は夫婦ごとに個別事情ですので、 インターネットで調べても、自分自身にあっているのか? ケースでどうするのか?正解かを理解することは難しいです。
離婚に強い弁護士に相談することをおすすめします。

離婚相談ダイヤル

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