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スッキリ解説!離婚後の戸籍はこうなる

離婚をお考えの方や既に離婚をされている方にお伺いします。離婚後のご自身の戸籍がどのようになるのかご存知でしょうか?結婚の100倍大変であるといわれる離婚手続きにいっぱいいっぱいになって、戸籍のことは頭にない方もいらっしゃるのではないでしょうか。

戸籍に記載されている内容は、私たちにとって直接日常生活に影響することは少ないかもしれませんが、確認しておくと安心でしょう。

戸籍とは

戸籍というものを必要としたのはパスポートを取得する時くらいという方もいらっしゃることと思います。日常生活の中で関わる機会はあまりないかもしれません。

戸籍とは、本籍地を管轄する役所がその住民の身分行為等に関する情報を管理して、住人等が必要とした場合にその情報を証明するために発行する公文書です。

身分行為とは、有効な届出をすることによって身分上の法律効果を生じさせる法律行為です。文字にするとわかりづらいですが、例としては結婚や離婚、養子縁組等があげられます。原則として、ご自身の意思によって法律上の権利や義務等を生じさせる行為ということができます。

例えば、愛知県名古屋市名東区では以下のような戸籍内容を取り扱っています。

引用元:愛知県名古屋市名東区
http://www.city.nagoya.jp/meito/page/0000064593.html

本籍、氏名、戸籍の編製日、その戸籍に入っている方の生年月日やお父さんやお母さん等出生に関する情報も記載されています。身分関係を公証する文書として、戸籍はパスポートの発行や相続手続き等の際に必要書類として指定されています。重要な場面でも有効な身分証明書とも考えることもできるでしょう。

戸籍謄本と戸籍抄本

役所で戸籍を取得する際に、「必要な書類は戸籍謄本ですか?それとも戸籍抄本ですか?」と聞かれたことがありませんか?普段日常的に使用される言葉ではないので、困ってしまった方も少なからずいらっしゃるのではないかと思います。

戸籍謄本とは、戸籍の正本を置いている本籍地の役所がそれを全く同じに写した書面のことをいいます。その戸籍に入っている人がご自身だけではない、つまり戸籍を一にする家族がいる場合に戸籍謄本を請求した場合には、その戸籍に入っている親や配偶者、そして子の情報まで掲載されたものを受け取ることになります。

戸籍抄本とは、戸籍の写しを請求した方が必要とした部分だけを抜き出して写した書面です。戸籍を一にする家族がいる方がご自身だけの情報を必要とする場合には、ご自身の情報だけが載った戸籍抄本を取得することもできます。例えばパスポートを作成する際に求められる書面としては、パスポートを作成する方の情報が載っていれば戸籍謄本でも抄本でもどちらでもいいようです。

結婚後の戸籍

離婚をお考え、もしくは離婚を経験された方はご結婚されていた経験があると思います。結婚は先にお話した身分行為といわれる行為ですので、その時戸籍において変動がありました。

戸籍について今まで関わる手続きをされていなかった、つまり身分に変動のなかった方は生まれてからずっと親御さんと一緒の戸籍にはいっていました。20歳になった後に分籍の手続きをされた方はご自身のみの戸籍にはいっていました。その後、有効な婚姻届を役所に受理されることによって夫婦の戸籍が作られています。

今まで親御さんの戸籍に入っていた夫と妻には新たな戸籍が作られ、筆頭者となる方が既に親御さんの戸籍から独立する分籍の手続きをしていたのであれば、もう一方の方がその戸籍にはいることになりました。

筆頭者とは、戸籍の初めに氏名が記載される方です。夫婦の名字を夫のものにしたければ夫を、妻のものにしたければ妻を選択しました。

夫婦別姓

夫婦別姓という夫婦のあり方を望んでいる方は少なからずいらっしゃいます。日本においては、一つの戸籍に存在する家族はみんな同じ名字を名乗ることとされています。
現代では男女共に社会にでて働くことも多いです。

結婚によって名字を変わることを当たり前のように求められる妻が社会的地位をもって働いていることも珍しくありません。結婚等によって名字が変わると、新しい名字の印鑑を作ることや銀行口座等の氏名変更手続き等が必要になります。職場においてだけでも名字が変わったことを周知することはある程度可能かもしれませんが、名刺を作り直したり関わりの少ない取引先の方等に認識してもらいにくかったりするといった不都合な点はたくさん思いつくことができます。働く女性は特に「なぜ女性側だけがこんなに面倒な役回りをしなくてはならないのか。」と感じることもあるでしょう。

職場での不都合点についていえば、会社が認めている場合には通称として旧姓を使用するという方法もあります。名刺の作り直しや取引先への混乱はこれでおおよそ避けることができるでしょう。ただし、確定申告等公的な手続きには当然旧姓ではなく、戸籍上の氏名を使用すべきです。

一昔前とは考え方も多様に変わってきている現在ですが、それでもなお結婚時には夫の名字にすることや、将来は夫の家やお墓を継ぐ等といった考えがあります。しかし、婚姻届では夫婦としての名字を夫か妻のものいずれかを選択することができます。法律で一つの名字を名乗ることを求められていますが、夫の名字を名乗ることまでは求められていないのです。

妻が名字を変えたくない場合、通称を使用することは場所によって可能ですが婚姻届で筆頭者を妻にすることで解決することも可能です。しかし、筆頭者を妻にすることを選択する夫婦は5%未満です。現代においても少数派といえるようです。

そもそも家族であってもみんな名字を同じにする必要はないはずだと主張して、国を相手に訴訟を起こす方が今までにいらっしゃいました。実は、世界的に見ると家族が同じ姓を名乗ることを義務づけている日本は非常に少数派なのです。

結果として、日本の司法機関である裁判所は、夫婦が家族の始まりとして一つの名字を設定することは必要な制度であると現在のところ判断しています。しかし、法務省が選択的夫婦別氏制度として家族の名字のあり方を考える動きがあります。今後夫婦別姓が認められる可能性も全くないわけではないようです。

戸籍と離婚届

離婚後の戸籍は、役所に提出する離婚届にて現在の戸籍を離れる方が今後の戸籍のあり方について意思表示をします。例えば結婚時に作った戸籍の筆頭者が夫の場合、妻が今後の戸籍のあり方をどうするか離婚届で決めるのです。

妻がご両親の戸籍に戻りたいと思えば「もとの戸籍にもどる」を選択することによって、原則として結婚前の戸籍にもどることができます。なお、ご両親が亡くなっている等、既に結婚前にいた戸籍が除籍されているような場合には、当然もどることはできません。
もとの戸籍にもどりたくない場合等は「新しい戸籍をつくる」を選択することもできます。

離婚後の戸籍

結婚して同じ戸籍となった夫婦は、離婚後に戸籍上はどのように扱われるのでしょうか。
離婚届で今後はご両親の戸籍にもどるとした場合、結婚するまであった戸籍にあなたの情報が復活することになります。20歳になった後に分籍手続きをしていない場合には、戸籍上も親御さんの元に帰るイメージです。ただし、離婚をした過去は戸籍にも記載されるので、以前と全く同じ記載内容というわけではありません。

ご両親が亡くなっているためにもどる戸籍がない等といった事情があれば、新しい戸籍を作ることを選択するべきです。また、親、子、孫といった3代が同じ戸籍になることは認められていないため、お子様がいらっしゃる場合も同様です。

この場合、離婚によって戸籍を抜けた方が筆頭者となり、新しい戸籍が作られます。通常は戸籍を抜けると旧姓に戻ります。離婚した後も結婚時の氏名を通称ではなく公的に名乗りたい場合には、離婚の際に称していた氏を称する届を役所に提出する手続きを行うことによってその名字で新しい戸籍をつくることができるのです。

なお、上記いずれの場合も離婚時に筆頭者となっていた元夫または元妻の戸籍にはあなたの情報が「除籍」として記載されます。

離婚後の氏

もとの戸籍にもどることを選択した場合には結婚前にいた戸籍にもどるため、原則として親御さんの戸籍の筆頭者である名字を名乗ることになります。つまり、旧姓にもどる方が多いと思われます。

新しい戸籍をつくることを選択した場合には、こちらも原則として結婚前の旧姓にもどります。「離婚後の戸籍」において触れたように、婚氏続称制度を利用して結婚時に名乗っていた名字で戸籍を新たにつくり、筆頭者としてこれからも名乗り続けることもできます。名字こそ同じですが戸籍が別なので、元夫と元妻は当然ながらもう家族関係にはありません。

戸籍からぬける方の戸籍に離婚の過去を載せない方法

身分行為の経歴等を載せる戸籍ですが、離婚という過去を重要な場面で身分証明書とされることもある戸籍謄本に載せてほしくないと思われる方もいらっしゃるでしょう。戸籍からぬける方の戸籍に離婚の文字を一見では戸籍の記載内容から読めなくする方法が実はあります。転籍手続きと分籍手続きです。

転籍とは、既にある本籍地を変更することです。本籍地とはご自身の戸籍をおく場所ですが、日本の番地があるところであればどこにでも設定することができます。実際に皇居や大阪城を本籍地としている方がたくさんいるようです。本籍地は他人と同じでも問題がありません。その本籍地を変更すると、離婚の記載がされなくなります。

なお、いくら本籍地を変えたとはいえ、以前と同じ市区町村内では離婚の記載は引き継がれます。転籍の手続きに正当な理由は求められないため、「離婚歴を一見ではわからないようにしたい。」とお考えの方には有効な方法です。

続いて、分籍とは、少し触れましたが元あった戸籍から独立する手続きです。20歳以上であれば特別な理由もなくすることができます。離婚後に新しく戸籍をつくった場合や元いた戸籍にもどる場合どちらも離婚の文字が載せられます。

その後、親元の戸籍から独立する分籍手続きをとると、離婚の過去は一見でわからないものになります。しかし、この場合一度戻った親元の戸籍にはご自身の離婚の情報が残ったままになります。こちらも消してしまいたい場合には、親元の筆頭者に転籍手続きをしてもらうことによって現在そこにいないご自身の情報は表記されなくなります。

言うまでもありませんが、ご自身で決めて手続きをした離婚という過去は消えません。こちらでご紹介した転籍手続きや分籍手続きを行うことによって一見ご自身の離婚の過去は戸籍からは読み取ることができなくなります。

しかし、もちろんその過去は情報として保存されています。転籍や分籍したことは戸籍謄本にも載せられていますので、それを元に除籍謄本を取得すれば、元の戸籍にあった離婚の詳細を確認することができるのです。

結婚時の戸籍にのこる方の戸籍に離婚の過去を載せない方法

離婚をすることによって戸籍からぬける方は、新しい戸籍をつくって離婚の過去も一見ではわからないようにすることができます。離婚後もそのまま筆頭者としてその戸籍にのこる方は一見でも載せないことはできないのでしょうか?答えはNOです。

しかし、この場合には分籍手続きをすることはできません。筆頭者はご自身のためにつくった戸籍をぬけることは原則としてできないためです。筆頭者としてその戸籍を転籍手続きすることによって、離婚の情報を新しい戸籍に記載されなくなります。つまり、こちらも一見して離婚の過去を読み取ることができなくなるのです。

筆頭者が転籍手続きをすることにより、その後の戸籍には一見して離婚の過去を読むことはできなくなりますが、こちらも転籍したことは戸籍謄本にも載せられていますので、それを元に除籍謄本を取得すれば、元の戸籍にあった離婚の詳細を確認することができるのです。

まとめ

離婚手続きによって法律上の家族関係が解消されます。公的に管理されている重要な身分の証明である戸籍も正しいものにする必要があります。

離婚という人生において重大な決意をされ、離婚届を出し終えると同時に全て終えた達成感すらあるかもしれませんが、離婚届を提出すると同時に戸籍が見えないところで変動されることを知っておいていただくと、今後役立つこともあるかもしれません。

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