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【弁護士監修】離婚後親権を得るために備えておくべき6つのポイント

離婚の際に夫婦が取り決める事項のひとつに、夫婦に未成年の子どもがいる場合にどちらの親がひきとって養育するかということです。

夫婦は離婚によって他人になりますが、子どもはどちらにとっても肉親ですので、どちらも親権を争ってもめてしまうことも多々あります。

それでは、離婚に際して子どもの親権を得るために備えておくべき事項は何でしょうか。

この記事では6つのポイントを説明します。

親権とは

親権には2種類あり、財産を管理する権利と、監護権といって日常生活の面倒をみて子どもを養育する権利があります。2つの権利は別々に夫婦がもつこともできますし、片方ずつもつこともできます。

財産を管理する権利とは、未成年で財産管理がまだうまくできない子どもにかわり、親が子どもの財産を管理する権利です。たとえば、未成年の子どもがお年玉をためている場合の貯金管理や、不動産の贈与を受ける場合などがこれにあたるでしょう。

別々に持つケースは、父親が家の事情で財産を管理するけれど、仕事で不在がちで日常の面倒を見ることは不可能なので監護権は母親がもつというような場合です。

親権者の決め方

離婚をする際には必ず親権者がどちらになるかを定め、離婚届けに親権者を指定したうえで提出する必要があります。したがって離婚成立時には親権者を定める必要があるのですが、夫婦の話し合いで合意できれば、その合意内容で親権者が決まります。親権や監護権のことは、後々相手が気を変えないように、きちんと離婚協議書に明記しておきましょう。

どちらも親権を主張して譲らない場合は、調停に移行します。調停は当事者交渉の延長ですので、第三者の調停員をまじえて双方の話し合いが継続されます。調停委員はどちらが親権をもつか決めることはできませんが、客観的第三者のアドバイスがはいることによって合意が成立する場合もあります。合意が成立すれば、内容は調停調書として記載され、法的拘束力をもつということになります。

調停での話し合いを繰り返しても親権者が決まらない場合は、裁判官による審判または民事訴訟での解決をはかることになります。民事訴訟は日本では三審制がとられていますので、地裁、高裁、最高裁まで最高3回の司法判断を受けることができます。もっとも、最高裁は法律審といい、判決に人権違反のような違法性が含まれていない限りは、上告を受けてくれません。そのため、離婚訴訟の場合は、最大高裁の判決確定で終了するということになります。また、裁判官は、判決を出す前にそれまでの当事者の主張を踏まえて裁判所からの和解勧告を出します。和解勧告に当事者が応じた場合は、裁判上の和解といって確定判決と同じく法的拘束力をもつということになります。

親権を得るために備えておくべきこと

上述のように、最初は当事者交渉からはじまる親権決めですが、当事者同士で決めることができない場合は最終的には司法判断で第三者が決定します。そのため、裁判官を含む第三者に、こちらのほうが親権をもつのにふさわしいと思ってもらう必要があります。

裁判官や調停委員をはじめ第三者が親権を決定する際に重視するのは、どちらが育てたほうが子どもの福祉につながるかということです。親の利益や、離婚理由にどちらが非があるということは関係なく、子どもの幸せを考えて決定されます。そのため、親権者になりたい当事者としては、自分が育てたほうが子どもの幸せにつながることを上手にアピールしていく必要があるのです。アピールのポイントとしては、以下のような6つのポイントがあります。

子どもへの愛情の深さをアピールする

当然のことながら、子どもに対する愛情が大きい方の当事者のほうが親権者としてふさわしいと判断されます。子どもが心も体も健康に育つためには、一番身近な大人である親権者の愛情が必要です。愛情の深さは内心の状態ですので正確な判断は難しいですが、裁判所や調停はそれまでの客観的事情から判断します。そのため、子どもと過ごした時間が長い方の親がそれだけ子どもへの愛情が大きいだろうと判断されます。そのため、現在別居中の場合、子どもと一緒に暮らしているほうの親が有利となります。

経済的に安定していて、心身ともに健康であること

子どもを育てるためには、食費や生活費、学費などさまざまなお金がかかります。そのため、給与など定期収入があることは親権者の判断のために有利な事項です。しかし、金銭面は絶対的な評価ポイントではありません。一緒に暮らさない側の親にも扶養義務は残るので、養育費を親権者に支払えばよい話ということになるからです。

また、親権者となる人が心身ともに健康であることも必要です。病気がちだったり精神疾患があるような場合は、子どもをきちんと育てられるのかという不安要素とみられてしまいます。健康状態に不安がある人は、治療をしながらきちんと子育てができることや、周囲のサポートを受けられることをきちんと説明しましょう。

子育てに十分な時間をさくことができること

忙しすぎて子どもに目が届かないと判断されるとマイナスポイントです。特に幼い時期には、親が子どもと実際に一緒に過ごし、成長に目をくばる時間が多いことが、親権者として必要な条件だと考えられます。そのため、これまで残業で夜遅くなっていた人も、子どものライフスタイルにあわせるために、仕事のペースをおとす、在宅勤務の仕事を増やすなど、子育てに時間をかけるためにライフスタイルを調整していく用意があることをアピールしましょう。

これまでの子どもの監護状況

親権者となるためには、今後もきちんと子どもを育てていく用意と意思を表示していくとともに、これまでの子どもに対する従来の監督状況も示して、実績をアピールしたほうがよいです。論より証拠ですので、これまで子育てにどのように積極的に関わってきたかや子どもとどう接してきたかという客観的な過去の事実も判断要素として、今後子どもに対して適切な監護がされうるのかどうかが判断されます。そのため、別居状態が長引くほど、同居している親が、現在の子どもが安定的で適切な環境で育っているという主張をすると、有利となります。

将来の子どもの看護状況

過去の実績とともに、離婚が成立した場合に将来の子どもの監護環境がどうなるのかという点も、重要な判断要素になります。子どもが幼い場合は、より実際に一緒に過ごせる時間が長い方が望ましいという判断になります。実家の祖父母のサポートなど育児を助けてくれる親族の存在もプラスのポイントとなります。特に10歳ごろまでは、母親優先の法則がはたらき、一般論としては母親の方が有利とされています。母は出産、授乳など子どもと肉体的な一体感も強いことと、食事洗濯日々の世話など細やかな世話をする傾向にあるからです。ただし、これは一般論ですので、母親でも育児をしない場合は父親が親権を勝ち取ることもありえますので、将来を含めて自分の方が監護に適していると思われる父親の方は、ぜひそれを具体的にアピールしていきましょう。

調停委員や調査官を味方につける

離婚調停の調停委員や調査官など、親権の決定を検討している人に、状況を理解してもらい、自分の味方になってくれるように働きかけましょう。子どもを愛していることやこれまでしっかり子育てをしてきたことをきちんと礼儀正しく伝えれば、相手も人間ですので理解を示してくれます。親権の決定に際しては、家庭裁判所の調査官が、子育ての実態について調査に入ることも多いです。調査官調査は、保育園、学校など子どもが日常を過ごす場所の関係者へのヒアリングや、子ども本人への聞き取りにより行われます。また、両親からも意見を聞く機会がもたれます。調査にはしっかり協力をしていきましょう。

考慮される子ども側の事情


上述のように、親権の獲得のためには、親側が備えておくべき6つのポイントがあります。しかし、親権決定にあたっては、親側の事情のみが考慮されるわけではなく、子ども側の事情も考慮されます。子ども側の事情は必ずしも親権を希望している親がコントロールできるわけではありませんが、どういう要素が有利に判断されるかは知っておきたいところです。

子どもの意向

父親と母親、どちらと暮らしたいかという子ども自身の意見も参考とされます。この傾向は、子どもが自分自身で判断できる高年齢になっているほど強まります。中学卒業ごろに該当する満15歳以上の場合は、家庭裁判は親権の決定にあたって、子どもの意見を聞く義務があります。子どもは親の様子をよくみていますので、どちらの親がより自分に愛情や関心をむけているか感じ取っているものです。
もっとも、幼年期の場合は、周りの大人の意見によって、自分自身の考えが変わってしまう時期です。また、父親と母親のどちらかを選べというのは、幼い子どもにとっては非常に残酷なことでもありますので、小さい子どもについてはヒアリングは慎重に行われ、かつ影響も参考レベルともいえます。

子どもの年齢・兄弟

上述のように10歳ごろまでは、日常生活にまだ大人の手がかかることも多いので、親権が母親と判断されることが多くなります。また、子どもが2人以上存在する場合、兄弟を引き離さないように、同一の親権者が親権を持つように配慮されます。親権の争いが激しくなると、1人ずつをわけて夫婦が引き取るというような考え方をするカップルもありますが、子ども同士は兄弟に愛着があることが当然ですので、子どもの福祉の観点からは兄弟を引き離さないように親権を決定することが、一般的には望ましいと考えられます。

従来の環境への適応状況

子どもは未就学児であれば保育園、幼稚園に、就学児であれば学校に通っています。また、近所の同世代の友達と仲良く遊んでいることもあるでしょう。別居して遠く離れて住んでいる場合、引っ越しを伴うように親権が決定されると、子どもがせっかく馴染んでいた現在の環境から違う環境にうつることになります。
裁判所としては、子どもが現在の環境で、教師、友達、地域の人などにうまく適応して楽しく過ごしているのであれば、なるべく環境を変えないようにという方針で親権を検討します。他の要素から、現在の環境にいない方の親の方が親権者にふさわしい要素が多い場合、子どもの性格として、人見知りをしないか、知らない環境に行くとストレスを感じやすいタイプではないのか、など、子どもの個性として環境変化に適応性があるタイプなのかどうかも考慮されます。

親権争いで悩んだら弁護士に相談してみよう

親権を裁判や調停で争う場合には、弁護士のサポートを借りることも有益です。特に離婚案件を数多く扱っている弁護士は、あなたの状況をみて、どのような点を親権獲得のためにアピールしていくべきなのか、今後どのようなことに気をつけていけばいいのか、調停員や裁判官にはどのような形でアピールしていけばよいのか、ということについて、アドバイスをしてくれます。また、万一親権が獲得できない場合は、面会交流権を有利に獲得して、子どもに定期的に会えるように相談することも可能です。悩まれている場合は、ぜひ一度相談してみてくださいね。

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