不倫を不法行為とする民法709条とは|慰謝料が発生するケースとしないケース | 離婚弁護士マップ
MENU
close
閉じる
離婚に強い弁護士を無料でご案内します!
24時間365日無料受付中
離婚相談ダイヤル(無料)
050-5445-6161
浮気 不倫により慰謝料請求をしたい方 > 浮気 不倫により慰謝料請求をされた方 >

離婚弁護士コラム

離婚問題に強い弁護士を無料でご案内します!
24時間365日いつでも受付!
050-5445-6161
離婚相談ダイヤル(無料)
無料メール相談
離婚弁護士マップ > 離婚弁護士コラム > 浮気・不倫 > 不倫を不法行為とする民法709条とは|慰謝料が発生するケースとしないケース

不倫を不法行為とする民法709条とは|慰謝料が発生するケースとしないケース

「不倫がばれたら慰謝料を請求されても仕方ない」というのは、だいたいの人が思っていることでしょうし、実際、そういう事件は山ほどあります。

ただし、不倫がばれても慰謝料を支払わなくて良いというケースもあります。

慰謝料を請求できるのは、法律で定められた根拠があるからで、この根拠を知り、慰謝料請求のメカニズムを理解すれば、慰謝料請求の可否がわかりますし、不当な慰謝料請求に対抗することもできます。

そこで今回は慰謝料請求の仕組みをわかりやすくご説明し、慰謝料が発生するケースとしないケースを具体的にご紹介します。

民法709条の構成と慰謝料請求ができないケース

慰謝料というのは、精神的な損害に対して支払われる賠償金であり、慰謝料請求は損害賠償請求の一種です。

民法709条は不法行為による損害賠償請求に関する条文であり、慰謝料を含め多くの損害賠償請求の根拠となっています。

不倫の慰謝料は、不倫をした夫または妻に対して請求できるわけですが、当然、不倫相手に対しても請求することができます。

このことを明らかにした判例(最高裁昭和54年3月30日)では同時に、不倫相手が誘惑して肉体関係を持ったかどうか、また恋愛感情があるかどうかは問題ではないとしています。

要するに、不倫をしたという事実があれば損害賠償をしなければならないということです。

ただし、夫または妻に対して請求するのか、不倫相手に対して請求するのかによって少し要件に違いがあります。

その点にも触れながら話を進めていきましょう。

民法709条の不法行為とは?

まず、条文を確認しましょう。

第709条
故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。

ここで定められた要件は全ての不法行為に当てはまるものであり、この要件に合致した場合に不法行為が成立します。

そして民法710条では、民法709条の不法行為責任を負う者は財産以外の損害に対しても賠償責任があるとして、慰謝料請求権の存在を明確に規定しています。

それでは、この民法709条が何を意味しているのか、その文言を順にわかりやすくご説明します。

故意又は過失

条文冒頭の「故意又は過失」というのは、損害を与えた人に求められる要件です。

法律上の故意とは、明確な害意は必要なく、結果として他人を害することがわかっていながら行ったというような意味です。

過失とは、本来認識しているべきなのに不注意で認識していなかったというものです。

不法行為が成立するには、損害を与えた人が故意又は過失であることが必要です。

他人の権利又は法律上保護される利益

これは法律的に守られるべき権利ということであり、不法行為が成立するか否かという点では、その権利が存在することが大前提となります。

例えば、車のウィンドウを壊されたというのなら話は簡単でしょう。

車の所有権という権利が存在しており、所有権は法律で守られるべき権利だからです。

しかし、車のウィンドウに触られて手形が着いてしまったという場合はどうでしょうか。

「車に触れられることのない権利」が存在するとしても、それが法律的に守られるべき権利とまで言えるかどうかは難しい問題ですから、これは不法行為として成立するとは言いがたいです。

侵害

これは法律的に守られるべき権利に対し、不法な行為が加えられたということです。

なので、その行為が適法であった場合には侵害とはなりません。

例えば、家のすぐそばに救急病院が建設され、深夜でも頻繁に救急車が出入りするようになったためよく眠れないという場合、救急搬送を不法な行為だとして、安眠する権利を侵害されたとは言えません。

これによって生じた損害

賠償請求をするには、まず損害が発生している必要があります。

加えて、確かに損害が発生していたとして、侵害と損害の間に因果関係がなければ不法行為は成立しません。

当然のことのようですが、実務上は侵害より前に損害が発生していた、つまり因果関係がないということも少なくないのです。

不倫慰謝料請求のメカニズム

それでは、上でご説明した不法行為の要件を、不倫による慰謝料請求にあてはめてみましょう。

わかりやすいよう、夫をA、妻をB、夫の不倫相手をXとしてご説明します。

夫と不倫相手の故意又は過失

通常、不倫慰謝料請求の場面での故意とは、不倫相手が不倫をしている配偶者について既婚者だと認識していたことと考えられます。

一方の過失とは、既婚者だと認識して当然なのに、不注意で認識していなかったことだと想定できます。

Aは既婚者だとXが認識していた、または認識できたのに不注意により認識していなかったという場合に、Xには故意又は過失があるということになります。

妻の権利又は法律上保護される利益

判例(最高裁平成8年3月26日)によると、これは「婚姻共同生活の平和の維持という権利又は法的保護に値する利益」ということになります。

つまりBが慰謝料請求をするには、もともとそのような権利や利益を保持していたことが必要であるということです。

不倫相手による侵害

不倫相手による侵害とは不貞行為そのものです。

Bが不倫の慰謝料請求をするには、AとXが精神的な恋愛関係にあるだけや、Bの目を盗んで2人で遊びに行くだけという関係では足りず、AとXの間には不貞(肉体的)な関係が必要なのです。

妻の損害

妻の損害とは、夫が不倫をしたことによる精神的な損害だけではなく、財産的な損害も含んでいます。

AとXの不倫によってBが非常に大きな精神的損害を受け、心療内科に通院しなければならなくなった場合は、精神的損害に対する慰謝料だけではなく、医療費という財産的な損害も賠償請求の対象になります。

気になる慰謝料金額について

不倫による慰謝料金額は「損害の大きさ」によって変化します。

具体的には、下記の通りです。

内容金額
不倫はあったが離婚も別居もしない50~100万円
不倫が原因で離婚する200~300万円

不倫が婚姻関係に与えた損害が大きければ大きいほど、慰謝料金額も高くなります。

一番金額が大きいのは離婚に至った場合で、200~300万円が相場になります。

慰謝料を請求できないケース

上記の不法行為の要件を満たす限り、基本的には慰謝料を請求することができます。

逆に言うと、慰謝料が請求できないケースではこのうち何らかの要件が欠けているということです。

ただし、消滅時効が完成している場合や、慰謝料請求しないという約束がある場合、不法行為の要件が揃っていても慰謝料請求ができません。

請求権自体は存在するけれども、それを行使できない事情があるというイメージです。

そこで、まずは不法行為の要件が欠けているケースとはどういうものか、現実の慰謝料請求の場面においてよくある事例を2つご紹介し、要件は揃っているのに請求できないという場面を解説します。

それでは、先ほどと同じく、夫をA、妻をB、夫の不倫相手をXとしてご説明します。

不倫相手が夫を独身だと信じていた場合

これは、不倫相手であるXに故意又は過失の要件が欠けているケースです。

AとXが同じ会社の上司と部下などであれば、XがAを独身であると信じることも勘違いすることもあまりないでしょう。

しかしSNS上で知り合ったというような場合は、互いの身上については何も知らないことが多いわけですから、Aの言動次第ではXが誤信することも考えられます。

また、AがXをだまそうとしてあえて独身であるように振る舞っていた場合、Xが誤信したことについて過失がないことも十分考えられます。

この場合Xには不法行為が成立しませんので、BはXに対して慰謝料請求はできません。

もちろん、他の要件がそろっていればAに対しては慰謝料請求が可能です。

夫と妻の婚姻関係が破綻していた場合

実は、妻が不倫相手に対して慰謝料を請求するというようなケースで不倫相手側からの最もありがちな反論は、婚姻関係は破綻していた、あるいは破綻していると夫から聞かされていたというものです。

AとBはもはや離婚寸前だったのだから、XはAとの関係が不貞だとは考えていなかった、だから不法行為には該当しないという主張です。

もし実際にAとBの婚姻関係が破綻していたのなら、BはXに対してだけではく、夫のAに対しても慰謝料請求はできません。

なぜなら、婚姻関係が破綻していたということは、先ほどご紹介した婚姻共同生活の平和の維持という権利又は法的保護に値する利益がBには存在しないからです。

しかし、長期間別居をしているといった客観的な事実がない限り、婚姻関係が破綻していたと認めるのは難しく、不倫相手の主張は容易には受け入れられないというのが現実です。

夫も不倫相手と同様に、夫婦としてはもう終わっている、家庭内別居状態であるから不貞にはあたらないと主張することが多いですが、裁判官は証拠がない限りそう簡単に納得しません。

消滅時効が完成している

不法行為の要件が揃っていても、消滅時効が完成していると慰謝料請求はできません。

一般的な債権の消滅時効は10年ですが、不倫による慰謝料請求は、自分が受けた損害や不倫相手がわかった時から3年と、期間が短くなっています。

また、消滅時効と似た制度に除斥期間というものがあり、こちらは損害の発生や不倫相手について何も知らなくても、20年の経過により請求権が消滅します。

慰謝料請求をしない旨の約束

慰謝料請求をしない旨の約束をしている場合にも、それを覆して請求することはできません。

離婚時には離婚協議書という書類を作成することがあります。

子どもの養育費の支払や、財産分与の方法などを決めて、書類として残しておくというものですが、ここに「慰謝料は請求しない」という取り決めが記載されることがあります。

例えば、夫の不倫が原因で離婚することになった場合、慰謝料を請求しないかわりに養育費や財産分与を多くもらうというような内容です。

この条項があると、慰謝料を請求することができなくなります。

離婚慰謝料の請求を認めないとした判決

2019年2月19日、不倫相手に対する離婚慰謝料は請求できないという判決が最高裁で出されました。

ネット上にもこの判決に関する記事がいくつも上がっていたので、ご存じの方もいるでしょう。

なかなかショッキングな内容ですが、注意しなければならないのは、認められないのは「離婚慰謝料」に限ってのことだという点です。

不倫の慰謝料には、不倫をしたこと自体に対する慰謝料と、不倫によって離婚にまで至ったことに対する慰謝料の2種類があります。

今回認められないと判断されたのは、後者の離婚にまで至った場合の離婚に関する慰謝料だけです。

したがって、不倫自体に対する慰謝料請求は依然として有効ですから、勘違いしないようにしてください。

不倫で離婚するなら証拠を集めておこう

もし自分が配偶者に不倫をされて、離婚を検討しているなら、事前に証拠を集めておきましょう。

証拠とは、相手が不倫していることを客観的に証明できるもの。

なぜ証拠が必要かというと、慰謝料を請求するときに「相手が不倫したこと」をしっかり証明できるからです。

もし相手が不倫していたとしても、証拠を出して不倫を証明できなければ、慰謝料請求できない可能性もあります。

不倫の証拠を集めるなら、離婚・慰謝料請求よりも前に行ってください。

離婚・慰謝料請求の話をすると、相手も証拠集めを警戒して、不倫を控えるかもしれません。

相手が警戒している状況での、証拠集めは難しいです。

話を切り出す前に、充分な証拠を集めておいて、慰謝料請求・離婚の話に進みましょう。

離婚の証拠になるもの一覧

「離婚の証拠ってなにが必要なの?」と思うかもしれません。

具体的には、下記のようなものが証拠として認められます。

証拠内容
写真性行為・ラブホテルに入っている様子など
音声・映像データ不倫相手との電話・旅行に行っている動画など
クレジットカードの利用明細・レシートホテル・旅館などの利用明細
Suica・PASMOの利用履歴他の証拠が必要になる
メール・LINE・手紙肉体関係があったことが分かる内容であること
SNS・ブログ不倫している様子が分かる投稿
手帳・日記・メモ不倫相手と会う記録
GPSラブホテル・旅館などに行っている記録
住民票の写し配偶者が不倫相手と同棲している記録
妊娠・堕胎を証明できるもの女性の配偶者が不倫している場合の証拠
興信所・探偵の調査報告書不倫している様子が分かるもの

なるべく不倫の様子がしっかり分かる内容の証拠が必要です。

集めやすい証拠としては、LINEの履歴が一番だと思います。

実際にLINE・メールの履歴から、不倫が認められたケースもあります。

証拠を集める場合の注意点

不倫の証拠を集める場合は、下記の2点に注意しましょう。

  • ①継続的に複数の証拠を集める
  • ②違法性のある集め方をしない

証拠を集めるときには、複数の証拠を継続的に集めて、不倫が立証できる状態にします。

証拠の数が少ないと、認証能力が低くなる可能性があるため、なるべく複数の証拠を集めてください。

また証拠を集める場合に、盗聴器の利用など違法性の高い集め方をしてはいけません。

違法性の高い集め方をすれば、違法収集証拠をみなされて、証拠として認めれない可能性があります。

不倫の慰謝料請求は弁護士に相談しよう

不倫での慰謝料請求を考えているなら、弁護士への相談がおすすめです。

なぜなら慰謝料請求は法的な手続きが必要になるため、法律のプロからアドバイスをもらった方がいいからです。

もし自分に法的な知識がないまま慰謝料請求を進めても、損してしまうかもしれません。

例えば不倫を立証するための十分な証拠が集まっておず、慰謝料請求ができないこともあります。

「自分が損せずに、多くの慰謝料が欲しい」と考えるなら、弁護士への依頼は必須でしょう。

弁護士の選び方について

「弁護士に依頼した方がいいのはわかっているけど、どうやって弁護士を選べばいいのか・・・」と悩む方もいるかもしれません。

弁護士の選び方は、自分が相談したいジャンルを専門に扱っているかどうかです。

例えば不倫での慰謝料請求を相談したいなら、不倫を専門に扱っている弁護士を選びましょう。

弁護士の探し方は、下記の方法があります。

選び方メリットデメリット
自分・知人の知り合い・探す手間が省ける
・事前に弁護士の人柄が分かる
・交通事故への実績や専門的な知識がない場合も
・事故を起こしたことを知人に知られる
・紹介なので、弁護士を途中で変更しづらい
役所が開いている市民相談会・公的機関が開催しているので安心できる
・無料で相談できる場合が多い
・近所の役所で開催されていることが多く、アクセスしやす
・交通事故への実績や専門的な知識がない場合も
・相談可能な日時/1回あたりの相談時間が限定されている
・対応してくれる弁護士を選べない
弁護士会が開催している相談会・弁護士会が実施しているので安心感がある・相談できる日時・相談料が地域によって異なる
・対応してくれる弁護士を選べない
法テラス・国が実施しているので安心感がある
・弁護士費用の立替を受けられる場合がある(要返還)
・紹介される弁護士の詳細が分からない
自分で探す・「相談したい」と思った弁護士を選べる
・無料で相談できる法律事務所が多い
・インターネットで事務所や弁護士の詳細をチェックできる
・探すのに手間がかかる

一番簡単なのは、インターネットで探す方法なので、時間をかけたくない方は検索で探してみましょう。

弁護士費用を安く抑えるテクニック

「弁護士に依頼したいけど、費用を払うお金がない」という方もいるでしょう。

一般的に不倫での慰謝料請求は、着手金10~30万+慰謝料金額の10%前後の弁護士費用がかかります。

例えば100万円の慰謝料をもらった場合、10万円の成功報酬支払いになります。

なるべくお金をかけたくない方は、下記の2つの方法がオススメです。

  • ・初回無料相談を活用する
  • ・早めに弁護士相談する

弁護士事務所によっては、初回の相談を無料で受けてくれます。

相談だけでも有利に交渉できるアドバイスをもらえるので、まずは無料相談してみましょう。

次に早めに弁護士相談するのも、費用を安く抑えるテクニックになります。

弁護士費用の中には「日当」といって、弁護士事務所以外の場所に行って仕事をすると、別途費用がかかります。

早い段階で弁護士に相談して、有利な交渉をすれば、早期解決できて時間もかかりません。

反対に依頼するタイミングが遅くなり、不利な状況での交渉になれば、その分時間がかかってしまう可能性もあります。

時間がかかれば、その分弁護士の仕事も増えるため、日当が増えていきます。

早い段階で弁護士に依頼することが、早期解決に繋がり、弁護士費用を安く抑えるコツになります。

まとめ

民法709条の文言を解析しつつ、不倫の慰謝料請求の具体的な要件についてご説明しました。

慰謝料請求がどういうものか、ある程度ご理解いただけたのでないかと思います。

しかし、実際に慰謝料請求を行うには現実的な問題がいくつもあります。

今後の夫婦関係はどうするのか、離婚に踏み切って良いのか、不倫相手にはどのような形で請求するのか、証拠は揃えられるのかなど、様々な要素を考慮しなければなりません。

もし不倫の慰謝料請求を考えているのなら、具体的な請求方法について、十分に情報を収集し、場合によっては専門家に相談することも検討しましょう。

離婚は大半の人には初めてのことで、心配で相談することすらどうしたら良いのかわからない方もいらっしゃると思います。
また離婚は夫婦ごとに個別事情ですので、 インターネットで調べても、自分自身にあっているのか? ケースでどうするのか?正解かを理解することは難しいです。
離婚に強い弁護士に相談することをおすすめします。

離婚相談ダイヤル

05054456161
mail

関連記事

top